アイマスを愛するプロデューサーの皆様および統計沼に沈まれている皆様。
紅木弘です。
ある意味で,総選挙は終わってからが本番な私
改めまして,第10回シンデレラガール総選挙および第2回ボイスアイドルオーディション,ドリームユニット決定戦お疲れ様でした。
詳しくは後述しますが今回,私は自分の担当アイドルである高垣楓,綾瀬穂乃香を応援するのはもちろんですが,アイマス統計としての選挙活動としていくつか新しいことを行いました。
このため今回は,これについてのお話をしつつ,第10回シンデレラガール総選挙のTop10の結果について,いろいろと考察していきたいと思います。
余談ですが,シンデレラガール総選挙の結果についての考察は,今回で2回目とアイマス統計的に恒例となりました,
これもひとえに当ブログをご覧くださっている皆様の応援のおかげです。
本当にありがとうございます。
全体結果に対する推定・考察
まずは,第10回シンデレラガール総選挙の全体の結果に対する推定や考察を行っていきます。
推定得票数と総得票数
図1に発表された順位と得票数に基づく,得票数の累乗近似モデルを示します。
なお,同図は
で近似しており,第10回総選挙の係数は誤差最小となるように a = 11428707, b = -0.451 と設定しました。
この推定に基づき,各総選挙における総得票数の推移を図2に示します。
同図より,第10回総選挙の総得票数は約3億5千万票であり,前回と比べ約77%程度に減少したことがわかります。
この原因については後述します。
開催期間と投票可能票数,アクティブ数
図3に各シンデレラガール総選挙の開催期間を示します。
同図より,第10回総選挙の開催期間は27日であり,総選挙期間が約1ヶ月となった第5回総選挙以降では最も短い(といっても1日だけですが)総選挙だったことがわかります。
一方,図4に示す,各総選挙において1アカウントが投票可能な最大票数を見てみると,モバマスの最大票数が30882票と前回と比べ21票少ないですが,デレステについては同票数であることがわかります。
なお,第6回総選挙については課金によって入手できる票(課金票)が何票であるかが不明であるため載せておりません(情報提供求めます)。
従って,1アカウント単位で見れば,選挙期間の短さはほぼ影響がないと判断します。
ではなぜ,前述のように総得票数が2割強減少したのか。その最大の原因はアクティブユーザー数の減少です。
図5にイベントに参加したアカウント数をアクティブ数とした場合における,総選挙期間中のアクティブ数の推移を示します。
なお,総選挙期間中にモバマス・デレステは4回ほどイベントを行うため,各イベントのアクティブ数の平均を総選挙期間全体のアクティブ数としております。
同図より,アクティブ数は減少傾向にあり,第10回総選挙はデレステのアクティブ数が20.41万アカウントと前回と比べ71%程度になっています。また,モバマスについても前回と比べ70%程度になっています。
すなわち,総選挙期間は1日短いものの,1アカウントが投票可能な票数はほぼ変化がない状態だが,アクティブ数はモバマス,デレステ共に3割減少した結果,第10回総選挙は第9回総選挙に比べ,総得票数が減少している。と考えられます。
逆に言えば,アクティブ数は3割減少している中,総得票数は23%の減少で済んでいるということは,課金票を投じるアカウントが前回よりも増えていることを意味するため,課金票の割合が増加している。すなわち,課金票の重要性が前回よりも増したと捉えることができます。
得票率
図6に前述した推定得票数および総得票数から導出した,第10回シンデレラガール総選挙の推定得票率を示します。
同図より,第10回総選挙において順位が公表される50位までの得票率は46.06%であり,順位が公表されない51位以降が53.94%と過半数になっていると推定されます。
また,10位までの得票率は17.14%であり,総得票数の2割弱がTop 10に集中していると推定されます。
また,図7に1位から5位までの得票率の推移を示します。
同図より,Top 5の得票率が第10回総選挙は大きく変動していることがわかります。
特に,1位の得票率は2.99%と,総選挙がデレステとの共同開催となった第7回総選挙から始めて3%を切りました。
それに合わせるかのように,2位から4位までの得票率が前回から大幅に増加しており,特に4位は2.02%とこれまでの総選挙において2番目に高い得票率となっています。
この影響は,後述する得票数予想に大きく影響しました。
50位圏内のCV分布
図8にシンデレラガール総選挙において50位圏内CVのCVが付いているアイドルと付いていないアイドルの人数を示します。
同図より,CVの付いていないアイドルが総選挙で圏内入りする人数は減少傾向にあった中,第10回総選挙はCVが付いていないアイドルが誰も圏内に入っていないことがわかります。
これは,CVがあるアイドルの人数が毎年増加していることも影響していますが,それ以上に,第9回総選挙から同時開催されているボイスアイドルオーディションの影響がより顕著になったと言えます。
すなわち,CVのついていないアイドルの担当Pはそちらに注力するようになったこと。特に,票交換が盛んに行われたことが背景にあると考察されます。
このあたりのことについては,シンデレラガール総選挙のTwitter分析を専門にされている方がより詳しいデータを提示していただけるはずなので,当ブログでは割愛しますが,今回の総選挙はCVの付いているアイドルはシンデレラガール総選挙,付いていないアイドルはボイスアイドルオーディションと,はっきり投票傾向が分かれたと推測されます。
これがなにを意味するか。前述した総得票数や得票率が異なっている恐れが出てきたということです。
すなわち,第10回シンデレラガール総選挙開催時点でデレマスアイドル190人の内,CVが付いていたアイドルは91人。この91人に票が集中し,CVが付いていないアイドル99人については総選挙の票がほとんど投票されていないという可能性です。
こうなりますと,総得票数を190人で推定していたものを91人で推定した方が妥当である可能性がでてきます。
よって,前述した総得票数や得票率に大幅なズレが懸念されます。
ただし,後述する得票数予想の結果より,この懸念については今後の課題として本記事では未考慮といたします。
アイマス統計的総選挙活動の結果
次に,私,紅木弘がアイマス統計的に行いました第10回シンデレラガール総選挙の選挙活動について,この活動と結果について見ていきます。
Top 10予想
第10回シンデレラガール総選挙開始前に当ブログで行いました,Top 10予想と実際の結果を表1に示します。
なお,予想の詳細と根拠はこちらの記事を参照ください。
idolmaster-statistics.hatenablog.com
同表より,順位と名前が一致したのは3位の神谷奈緒のみでしたが,誰がTop 10に入るかについては10人中9人予想が一致しました。
予想記事でも述べましたが,今回の総選挙は「誰がTop10入りするかの予想がしやすく,誰が何位になるかの予想が難しい選挙である」と思っておりましたので,この結果は私としては満足のいくものと言えます。
もちろん,順位も当てたかったのが本音ですが
逆に言いますと,シンデレラガール総選挙の順位は過去の結果の延長線上にある。という総選挙に対する私の前提がおおよそ間違っていないことを意味するため,総選挙としてこれでよいのかと思う部分もあります。
もちろん,総選挙の結果は各アイドルの担当プロデューサー方の努力の賜物ですので,私の考えなどなにも意味のないことですが。
Top 10得票数予想
第10回シンデレラガール総選挙期間中,アクティブ数に基づいてTop 10に何票入るかの予想を行っておりました。詳細はこちらの記事を参照ください。
idolmaster-statistics.hatenablog.com
この予想と実際の得票数の結果およびその誤差を表2に示します。
同表より,アクティブ数から推定した総得票数と結果に基づく近似モデルから推定した総得票数は10.7%の誤差となりました。
総得票数が3億5千万票であるため,10%の誤差は3446万票と決して小さい値ではありませんが,初めての試みとしては十分以上の成果がでたと満足しております。
この推定は5/12と総選挙期間終盤のデータですが,これ以前からも推定は行っており,総選挙開始前,あるいは開始直前から,アクティブ数による総票数予想が現実的に可能であることを今回証明したこととなります。
これが意味することは大きいと私は考えております。なぜなら,○○票集めて何位を目指す。といった総選挙活動が現実的に可能となるからです。
ただし,表2が示すとおり,総得票数の推定精度を上げても各順位の得票数にはそれ以上の誤差が出てくることがあります。今回の場合でいうと2位から4位です。
これは,得票率を私が読み違えたからであり,逆に言えば,得票率の推定精度を今後は上げていく必要があります。
いずれにせよ,私がシンデレラガール総選挙で実現したかったことの1つである,総選挙開始前に何票集めればシンデレラガールになれるか。という推定がかなり現実的な領域まで達することができたことは,アイマス統計的にとても価値のある結果であると言え,とても満足しております。
というか,正直褒めて欲しい。これ,かなりすごいことよ。
Top 10各アイドルについて
次に,第10回シンデレラガール総選挙Top 10の各アイドルの順位変動や平均順位などを見ていきます。
その前に一つ。今回の総選挙Top 10の順位は,多少穿った見方をすれば,前回総選挙の順位を1つ上に繰り上げただけ。と見ることができます。
2つ以上順位を上げたアイドルも,1人2人の課金票1回といった大接戦を制した結果であることもあり,順位の差はあれど票数の差はほんの僅かだったものもあります。
一方で,それだけでは説明できないアイドルもいますし,そもそもとして前回の総選挙の順位がほぼそのまま繰り上がるというのは簡単にできることではありません。
この点は深く理解した上で,各アイドルの順位について見てみたいと思います。
第1位:鷺沢文香
平均順位:8.0位(1~9回) → 7.1位(1~10回)
中央値順位:7.0位(1~9回) → 6.5位(1~10回)
改めまして,鷺沢文香の10代目シンデレラガールおめでとうございます。
彼女は総選挙平均順位2位と,総選挙に強いアイドルの代表である一方で,これまで各属性1位を取ったことがないアイドルでした。
シンデレラガール総選挙において,前回の総選挙で各属性1位を取ったアイドルが次回総選挙でシンデレラガールになる傾向にありましたので,彼女はこの傾向を破った久しぶりのアイドルと言えます。
また,彼女が総選挙に参加を始めたのは第3回からであり,第1回総選挙から参加していないアイドルとしては初めてのシンデレラガールです。
ある意味で,彼女のシンデレラガールは最初期の総選挙結果を過去のものとして捉える必要が出てきた根拠と言えるのではないでしょうか。
シンデレラガールを語る上で,私が気になることは次の総選挙の順位です。
図10および図11に歴代シンデレラガールの総選挙順位推移を示します。
これらの図より,歴代シンデレラガールは1人の例外(彼女については後述します)を除いて,シンデレラガールになった次の総選挙で順位を大幅に落とす傾向にあることがわかります。
それまで高い順位をとっていても,シンデレラガールになった後は50位圏外となることもざらです。
9代目シンデレラガールである北条加蓮もこの傾向となりました。
これは,シンデレラガール総選挙がただの人気投票ではないことの証左であると同時に,投票傾向がシンデレラガールになる前と後で変化していると見ることができます
鷺沢文香もこの傾向に従うのか,それとも新たな例外としてこれからもシンデレラガール総選挙上位に君臨し続けるのか。彼女の次回の順位は非常に興味があります。
第2位:一ノ瀬志希
平均順位:20.6位(1~9回) → 18.3位(1~10回)
中央値順位:6.0位(1~9回) → 6.0位(1~10回)
一ノ瀬志希はシンデレラガール総選挙がデレステとの共同開催になった恩恵を受けた代表とも言えるアイドルです。
彼女は第4回総選挙で5位となりCVがついた所謂CV枠と私が呼称するアイドルであり,CV枠のアイドルはCVが付いた後,総選挙の順位が下がる傾向にあります。
現に彼女も,第5回,第6回は大幅に順位を落としております。
それが,デレステとの共同開催となった第7回に6位と急激に順位をあげ,今回ついに全体2位,Cute属性だと2年連続1位となりました。
このような順位を後押ししているのが,総選挙におけるデレステの重要性の上昇です。
図4および図5が示すように,アクティブ数は減少傾向にあるものの,デレステはモバマスの5倍以上のアクティブ数があります。
また,第9回総選挙からデレステとモバマスの1アカウントが投票可能な票数がほぼ同数となりました。
すなわち,第7回,第8回の時は,モバマスの1アカウントが投票可能な票数がモバマスの半分から三分の一程度であったため,アクティブ数の多さがある程度抑制されましたが,第9回以降はそういったことがありません。
このため,第9回総選挙以降はデレステの重要度がモバマスよりも遙かに高くなりました。
よって,モバマスのユーザーよりもデレステのユーザーに人気のあるアイドルが総選挙で上位にいやすくなる環境ができたのです。
一ノ瀬志希はこの恩恵をもっとも受けているアイドルと言えるでしょう。
余談ですが,彼女のようにデレステとの共同開催が総選挙の順位向上に影響を与えたアイドルは,平均順位と中央値順位に差がある傾向にあります。
第3位:神谷奈緒
平均順位:17.1位(1~9回) → 15.7位(1~10回)
中央値順位:16.0位(1~9回) → 6.0位(1~10回)
前回の4位から1つ順位を上げて3位。
穿った見方をすれば,第10回総選挙のTop 3は第9回の2位以下の順位をそのまま繰り上げただけであるとも捉えられますが,それだけ彼女たちの担当プロデューサー方が総選挙にかける思いが強いからこその結果であると思います。
さて,彼女の順位が上がった要因として,ユニット補正と私が呼ぶ現象が起こったためと考えております。
すなわち,神谷奈緒をシンデレラガールにすることによって,トライアドプリムス全員をシンデレラガールにする。と考えるプロデューサーの投票傾向が起こったということです。
担当アイドルを複数人持ち,ユニット単位で担当しているプロデューサーというのは決して珍しくありません。
そんなプロデューサーにしてみれば,ユニットの誰かがシンデレラガールならば,残りのユニットもシンデレラガールにしたいと考えるのは極めて当然の帰結です。
これが特に顕著なのはニュージェネレーションの島村卯月,渋谷凛,本田未央の3人です。
渋谷凛がシンデレラガールとなった第3回総選挙では,前回前々回と29位だった島村卯月が4位。前回前々回と圏外だった本田未央が5位となりました。
同様に,島村卯月がシンデレラガールとなった第5回総選挙では,その前の総選挙で順位を18位と落とした本田未央が6位となりました。
このように,ユニットのだれかがシンデレラガールになると,他のメンバーも順位が上がる傾向があります。
ただし,ユニット補正が起こるためには,ユニット単位でプロデュースするプロデューサーの絶対数が必要であり,露骨に言えば人気のあるユニットであることが必要不可欠です。
この点において,神谷奈緒は渋谷凛,北条加蓮の3人からなるトライアドプリムスというCoolを代表するユニットのメンバーであり,ユニット補正がかかりやすいアイドルであること。また,前回の総選挙によって神谷奈緒以外の2人がシンデレラガールとなったため,彼女の順位を上げる後押しとなったと考えられます。
第4位:高森藍子
平均順位:18.8位(1~9回) → 17.3位(1~10回)
中央値順位:18.0位(1~9回) → 16.5位(1~10回)
前回の6位から2つ順位を上げ4位。今回が初めてのTop 5入りです。
高森藍子は第8回総選挙でシンデレラガールとなった本田未央に変わり,総選挙をPassion代表として戦うべきアイドルであると私は考えております。
図15に,各属性がシンデレラガール総選挙Top 10に入った人数を示します。
第2回総選挙からボイスアイドルオーディションがシンデレラガール総選挙と同時開催になる前の第8回総選挙まで,シンデレラガール総選挙はユーザーがCVをつける順番を操作できるほぼ唯一の機会でした。
このため,CVをつけるために総選挙の順位を上げる,CV枠と私が呼称する枠が総選挙には毎年平均3人程度存在していました。
よって,図15から総選挙開始時点でCVの付いていないアイドルを除いたときの各属性のTop 10に入った人数を図16に示します。
同図より,PassionはCV枠でないアイドルは毎回多くて1人であることがわかります。また,その1人も第3回から第8回までは本田未央です。
その本田未央も第8回でシンデレラガールとなり,彼女に変わって総選挙のPassion代表として戦うアイドルは誰だとなったとき,本田未央の次に平均順位が高かった高森藍子しかいない。
この意味において,高森藍子の4位は今後のシンデレラガール総選挙においてとても意味のあることだと考えております。
第5位:佐久間まゆ
平均順位:15.2位(1~9回) → 14.2位(1~10回)
中央値順位:8.0位(1~9回) → 7.5位(1~10回)
前回の7位から2つ順位を上げ5位。彼女も今回が初めてのTop 5入りです。
佐久間まゆもまた,一ノ瀬志希と同様にデレステとの共同開催に恩恵を受けたアイドルと言えます。
ただし,彼女については共同開催の前である第6回に,順位の大幅なジャンプアップがあります。
これは,第6回総選挙においてデレステ側で同時に行われた,楽曲総選挙の影響があると考えております。
楽曲総選挙とは,第6回総選挙の各タイプ1位のアイドルが楽曲総選挙1位のユニット曲を歌うというものです。
第6回総選挙は高垣楓がシンデレラガールになることが総選挙開始前から半ば事実のように言われていた総選挙であり,Cute,Passionのだれがなにを歌うかに1つの争点がありました。
このなにを歌うかについては,下馬評でTulipだと言われており,この楽曲には一ノ瀬志希もユニットとして歌っています。
したがって,デレステのユーザーに人気のあったアイドルである一ノ瀬志希ではなく,同じく人気のある佐久間まゆにTulipを歌わせるために順位が上がった。と考察します。
第6位:高垣楓
平均順位:5.7位(1~9回) → 5.7位(1~10回)
中央値順位:5.0位(1~9回) → 5.5位(1~10回)
私の担当であり,シンデレラガール総選挙最強のアイドルは間違いなく彼女でしょう。
シンデレラガールになると次回以降の総選挙で順位を下げるという傾向をただ1人無視し続け,総選挙平均順位ランキング1位を維持し続けています。
今回の総選挙の結果も,5位の佐久間まゆと票数差が23603票と,誰か1人がモバマスかデレステのどちらかで最大まで課金票を投じれば逆転していたという超接戦です。
なぜ,高垣楓が総選挙に強いのか。総選挙に強いアイドルとそうではないアイドルの差はどこにあるのか。というのは私がアイマス統計で興味ある点の1つなので,これからも検討していきます。
第7位:速水奏
平均順位:23.1位(1~9回) → 21.3位(1~10回)
中央値順位:22.5位(1~9回) → 20.0位(1~10回)
前回の大躍進から続いて,今回もまた順位をあげました。
速水奏で注目したいのは,今回2位の一ノ瀬志希や6位の高垣楓とユニットを組んでいる点と第9回総選挙終了後から第10回総選挙開始時点でユニットの新曲を歌い,かつそれをライブで披露している点です。
つまり,もともとの順位の高さに加え,ユニット補正と楽曲ブースト,ライブブーストがかかった結果,順位が上がったと考えられます。
楽曲ブースト,ライブブーストは前述のように総選挙におけるデレステ重要性が上がった以上,無視できない点であり,過去の考察よりその存在が示唆されております。
楽曲ブーストに関する考察記事。
idolmaster-statistics.hatenablog.com
速水奏の場合,上記のような複数の要因が重なった結果,順位を更に上げたものと考察しております。
第8位:佐藤心
平均順位:31.4位(1~9回) → 28.5位(1~10回)
中央値順位:22.0位(1~9回) → 22.0位(1~10回)
今回の総選挙において,順位を大きくあげたアイドルの1人です。
彼女のCVが付いたきっかけである第5回総選挙以来2回目のTop 10入りとなりました。
佐藤心もまた,デレステとの共同開催となった第7回総選挙の恩恵を受けたアイドルの1人です。
ただし,一ノ瀬志希や佐久間まゆほど順位の上昇はありませんでした。
これは,本田未央がいたことに加え,Passionの上位はCV枠が多く握っていたことにあります。
しかしながら,佐藤心は属性別順位で前回3位,それ以前もCV枠を除けば2位や3位と全体順位としてはあまり高くなかったものの,属性別順位としては十分な成績を修めていたアイドルであり,今回のTop 10入りは不思議でもなんでもない,いたく当然な結果であると言えます。
第9位:緒方智絵里
平均順位:9.9位(1~9回) → 9.8位(1~10回)
中央値順位:11.0位(1~9回) → 10.0位(1~10回)
緒方智絵里は総選挙平均順位ランキング3位と,シンデレラガール総選挙に強いアイドルの1人です。
ただし,かつてはCV枠の存在が,現在は同じ属性のCuteに一ノ瀬志希,佐久間まゆがいるため,なかなか順位が上がりきらないのも事実であり,今回も前回同様9位となりました。
第10位:二宮飛鳥
平均順位:38.4位(1~9回) → 34.9位(1~10回)
中央値順位:37.0位(1~9回) → 37.0位(1~10回)
完全にノーマーク。順位発表があったとき,まさか彼女がTop 10入りするとは思ってもいませんでした。
というのも,Coolはもともと激戦ではありますが,第9回総選挙において二宮飛鳥はCool内で10位。
上位には第9回総選挙で初めてTop 10入りした新田美波や森久保乃々,過去にシンデレラガールになったことのある渋谷凛や神崎蘭子と,彼女がTop 10入りする要因がこれまでの総選挙結果からはなかったためです。
あえて言えば,一ノ瀬志希とユニットを組んでいることによるユニット補正があげられますが,いくらなんでもそれだけでここまで順位があがると予想するのは不可能でした。
彼女の順位を語る上では,総選挙期間中にデレステにて新規SSRが実装されたこと。すなわち,ガシャブーストがあったことは否定できないでしょう。
現に,同様に総選挙期間中にデレステにて新規SSRが実装された他のアイドルを見てみると,
夢見りあむ:16位 → 12位
五十嵐響子:32位 → 17位
関裕美:圏外 → 48位
と,いずれも順位を上げております。
すなわち,影響が小さくなったとは言え,ガシャブーストは総選挙の結果を左右する要因の1つであることは今も変わらないことを意味します。
ただ,なぜガシャブーストがあった4人の中で,二宮飛鳥がTop 10入りしたのかについては今後も検討が必要であると考えております。
まとめ
以上,第10回シンデレラガール総選挙について,いろいろと見てきました。
この結果,
- デレステとの共同開催による恩恵を受けたアイドルが総選挙で上位を維持するようになった。
- デレステの影響が大きくなったことも有り,ユニット補正や楽曲ブースト,ライブブーストといったガシャブースト以外の要因についても検討していく必要がある。
- 順位の大幅なランクアップにはガシャブーストの影響が無視できない。
ことがわかりました。また,私のアイマス統計的選挙活動より,
- 順位の予想は相変わらず困難だが,誰がTop 10入りするかについてはある程度予想可能である。
- 総選挙開始前,あるいは開始直前から,アクティブ数に基づく得票数推定は十分可能であり,○○票集めて何位を目指すという選挙活動が現実的に可能になった。
と結論づけます。
シンデレラガール総選挙も今回で10回目。デレステと共同開催になってから4回目,ボイスアイドルオーディションとの同時開催になってから2回目と,プロデューサー側も総選挙のノウハウが十分に貯まり,私自身も総選挙に関するデータが貯まってきたこともあり,ある意味でシンデレラガール総選挙のマンネリ化を感じました。
誰がTop10入りするかの予想がしやすく,誰が何位になるかの予想が難しい選挙である。とは,まさにこのマンネリ化によるものでしょう。
シンデレラガール総選挙というデレマス最大級のお祭りをこれからも楽しむためにも,我々になにが必要なのか。今回の総選挙は節目でありきっかけとなるものだったのではないでしょうか。
それでは,これにて本記事を締めさせていただきます。
統計の力で,アイマスがもっと好きになる。
紅木弘がお送りしました。