アイマスを愛するプロデューサーの皆様および統計沼に沈まれている皆様。
紅木弘です。
本日，12月4日は当ブログ「アイマス統計」の作成日です。
気がつけば，当ブログおよびアイマス統計という活動を3年していたこととなります。
おかげさまで当活動を知っていただける機会が増え，アイマス統計をおもしろい，興味深い温かいお言葉をたくさんいただけるようになりました。
また，そのご縁でアイマス統計以外にもいろいろとお話をいただけることが増えました。
本当にありがとうございます。
これからもアイマス統計は精力的に活動していきますので，どうぞよろしくお願いします。
以上。当ブログの記念とお礼を兼ねて。以下，本文
12月4日は黛冬優子の誕生日
本日，12月4日は当ブログ「アイマス統計」の作成日ではありますが，私個人としてはそれと同じくらい大切な日でもあります。
それは，黛冬優子の誕生日です。
アイドルマスターシャイニーカラーズに登場するアイドルの１人であり，私の担当アイドルでもある黛冬優子は，本日12月4日が誕生日です。
冬優子，誕生日おめでとう。
これからも俺は，冬優子のプロデューサーだからな。
と，彼女へのお祝いの言葉はそこそこに。
せっかく私にとっての記念日が重なっておりますので，今回は黛冬優子に関するアイマス統計をしていこうと思います。
なお，アイマス統計ブログを作成した時，私はまだシャニマスをろくにプレイしておりません。さらに言えば，当時はシャニ1stライブ以前のため，まだストレイライトは存在すら発表されていませんでした。
すなわち，当ブログ作成日と黛冬優子の誕生日が同じ日になったのはまったくの偶然であり奇跡であり運命を感じております。
黛冬優子とふたりの「ふゆ」
黛冬優子についてお話するとそれこそ余白が足りなくなりますので簡単に述べさせていただきますが，彼女は二人の自分を使い分けているアイドルです。
彼女の言葉をそのまま使えば，「性格の悪いふゆ」（彼女の一人称はほとんどがふゆ）と「ふゆの理想のふゆ」の二人の「ふゆ」がいます。
二重人格などではなく，「性格の悪い」（と彼女自身は思っている）自分を隠すため「彼女の理想とする」自分を普段から見せているアイドルです。
このため，シャニマス内でもプロデューサーや彼女が所属するユニットであるストレイライトのメンバーの芹沢あさひと和泉愛依。彼女の母親（父親はまだシャニマスシナリオにて未登場）といった一部の者を除き，彼女は「理想とするふゆ」でいます（同じ事務所のアイドルや283プロダクションの社長，事務員にも彼女は「理想とするふゆ」として振る舞っています）。
もっとも，シナリオ的にはプロデューサー視点やストレイライトの3人のみのものが多いため，「彼女の理想とするふゆ」として黛冬優子が登場している回数はそこまで多くありません。
では，「黛冬優子が理想とするふゆ」とはどんな人物なのでしょうか。本記事ではこれについて考えてみたいと思います。
以後，本記事では「黛冬優子が理想とする自分」を「理想のふゆ」，「黛冬優子が普段隠している自分」を「本当のふゆ」と呼称します。
これはあくまで便宜的なものであり，シャニマスシナリオ内にて黛冬優子は「どちらのふゆも本物だから」と発言しておりますのでこの点はご留意ください。
「黛冬優子が理想とするふゆ」を知る上で重要となるのは，彼女が「理想のふゆ」として話しているときの言葉です。なぜなら前述の通り，彼女は普段から「本当のふゆ」を隠しており「理想のふゆ」として普段から振る舞っているからです。
この振る舞いにスキはほとんどなく，シナリオ内で彼女が「本当のふゆ」を見せたのはプロデューサーとユニットメンバーのみという徹底的振りです。
すなわち，黛冬優子はいかなる状況に対しても「理想のふゆ」として振る舞うことができることを意味しており，「理想のふゆ」としての彼女の言葉を調べれば，逆説的に「黛冬優子が理想とするふゆ」の人物像を知ることができます。
そこで本記事では，シャニマスシナリオにて黛冬優子が「本当のふゆ」と「理想のふゆ」で話しているセリフを収集しテキストマイニングによる分析を行うことで，「理想のふゆ」としての言葉や「本当のふゆ」との比較を行います。
黛冬優子のセリフ収集
今回，テキストマイニングに用意したセリフはシャニマスのアルバム機能にある冬優子のアルバムの共通コミュに該当するシナリオにて黛冬優子が話す1110セリフです。
なお，私のシャニマスプレイングの低さから上記条件のシナリオはすべて開放していない（親愛度やフェスの勝利といったシナリオ分岐に関わるものに未開放分がある）点はご留意ください。
また，彼女の各種カード内のコミュやイベントコミュ，ボイスのセリフといった黛冬優子のすべてのセリフを対象にしていない点もご留意ください。
まず，この1110セリフを「本当のふゆ」と「理想のふゆ」に分類分けします。
この分類法ですが，以下のように定義します
- W.I.N.G.編「台本通りの茶番劇」内のセリフ「……不慣れだから、本物の笑顔が作れないって？」以前までにて黛冬優子がプロデューサーと話しているセリフ
- 共通コミュ「Morning①」から「Morning⑤」
- 黛冬優子がプロデューサー，芹沢あさひ，和泉愛依以外の第三者と話している，あるいは第三者がいる状況でのセリフ
- 黛冬優子がプロデューサーと会話している際，意図的に声色を変化させて話すセリフ
を「理想のふゆ」とし，それ以外を「本当のふゆ」とする。
ぶっちゃけますと，彼女が「本当のふゆ」で話しているか「理想のふゆ」として話しているかはシナリオを読めば彼女が担当かどうかに関わらずわかりますので，この定義も不要と言われればその通りです。特に，4つ目の定義などいたく曖昧です。しかしながら，今回私がやりたいことを考えますと定義付けは必要ですのでこのように定義します。
図1に，収集した1110セリフが「本当のふゆ」と「理想のふゆ」のどちらに分類されたかの割合を示します。
図1 収取したセリフの「本当のふゆ」と「理想のふゆ」の割合
同図より，収集したシナリオの約1/4が「理想のふゆ」としてのセリフであり，3/4が「本当のふゆ」としてのセリフであることがわかります。
これは前述のように，シャニマスのシナリオ的の構成として，プロデューサー視点やストレイライトの3人のみのものが多いため，「理想のふゆ」として黛冬優子が登場している回数がそこまで多くないことが理由であると考えます。
逆に言えば，25%程度であっても黛冬優子が「理想のふゆ」として話していることによる我々の印象への影響が大きいことの証左でもあります。
「本当のふゆ」「理想のふゆ」をテキストマイニング
では，上記定義に基づき，彼女のセリフを分類しテキストマイニングしていきます。
今回は「UserLocal テキストマイニング」(https://textmining.userlocal.jp/ )を利用して分析を行います。また，その分析結果の画像をそのまま使用します。
単語分類
図2に「本当のふゆ」と「理想のふゆ」の単語分類の結果を示します。これは「本当のふゆ」と「理想のふゆ」のそれぞれにおいて共通している言葉やどちらかによく出る言葉，どちらかにだけ出る言葉をまとめたものです。また，グループ内の単語は出現頻度が高い順に並んでおります。
同図より，両方に出てくる単語は「アイドル」「スタッフ」「レッスン」といったアイドルという職業に関係する単語や「あさひ」「愛依」とユニットメンバーの名前が出ております。また，「準備」「優勝」とシャニマスのゲームシステム的にある種必須とも言える単語や「最高」「笑顔」といったアイマスの象徴とも言うべき単語も目立ちます。
一方で，「本当のふゆ」と「理想のふゆ」を比較してみると。なかなかおもしろい違いが見えてきます。
例えば，プロデューサーの呼び方です。「理想のふゆ」を見てみると，プロデューサーを指す言葉が「プロデューサー」しかありません。しかしながら，「本当のふゆ」を見てみると「あんた」「あいつ」と指示語によってプロデューサーを指していることがわかります。また「理想のふゆ」は敬語や丁寧語が多いのに対して，「本当のふゆ」は「どーも」「よっしゃ」「トーゼン」と崩した言葉が多いことがわかります。
ただしこれは，「理想のふゆ」がシャニマスのシナリオにて仕事場やファンの前と言った敬語を使う機会が自然と多くなる場所での登場が多いのに対して，「本当のふゆ」は事務所内やプロデューサーが運転する車内といった気心の知れた仲同士の会話であることは考慮するべきでしょう。逆に言えば，黛冬優子は「理想のふゆ」として会話しているときは常に緊張状態で会話していることが想像され，「理想のふゆ」とは我々が普段職場や目上の人と会話する際に行うある種の使い分けをより徹底したものと考察することもできます。
ネガポジマップ
図3に「本当のふゆ」と「理想のふゆ」のネガポジマップを示します。これは，「本当のふゆ」と「理想のふゆ」のそれぞれで特徴的な単語の意味がセリフ内でネガティブかポジティブかを分類したものです。
同図より，「本当のふゆ」と「理想のふゆ」だとポジティブな言葉に差があることがわかります。
そもそもとして，黛冬優子のセリフ全体としてネガティブな言葉が多い結果となっておりますが，「本当のふゆ」のポジティブな言葉は「良い」と「わかる」しかありません。「一番」「楽しい」「嬉しい」「可愛い」といったポジティブな言葉はほとんどが「理想のふゆ」として話していることとなります。
これは黛冬優子が生来持つネガティブさを理解した上で，「理想のふゆ」としてポジティブになりたがっていると考察します。
また，「あさひ」「プロデューサー」「最高」がネガティブな単語として使われる傾向にある点も，個人的には興味深いです。
共起ネットワーク
図4に「本当のふゆ」の図5に「理想のふゆ」の共起ネットワークを示します。これは，それぞれの単語の繋がりを示したものです。
これらの図より，同じ言葉でもつながり，すなわち使い方は「本当のふゆ」と「理想のふゆ」で異なってくることがわかります。
例えば，「理想のふゆ」では「あさひ」や「愛依」は「ちゃん」付けで「すっごい」「かわいい」とつながるのに対し，「本当のふゆ」では「待って」「なさい」とライバル心をむき出しにしています。
また，「本当のふゆ」では「大きい」「ステージ」を「お客さん」に見せるのに対し，「理想のふゆ」では「最高の」「ステージ」に「できる」と目線が異なる点も興味深いです。
このことから，「理想のふゆ」はあさひや愛依，ファンに対しても自分が下手に出る傾向にあることがわかります。これは前述のネガポジマップにて黛冬優子全体としてネガティブである点にも一致します。
感情マップ
図6に「本当のふゆ」の図7に「理想のふゆ」の感情マップを示します。これは収集したセリフにおいて，各感情の度合いを示したものです。
これらの図より，「本当のふゆ」では怒りや悲しみが多いのに対して「理想のふゆ」では好きや喜びが多いことがわかります。言うなれば，真逆と言ってもいいでしょう。
すなわち，ポジネガマップにて考察したように「本当のふゆ」にある怒りや悲しみといったネガティブな部分を「理想のふゆ」では好きや喜びでポジティブに見せることによって隠していると見ることができます。
一方で，恐れについては「本当のふゆ」も「理想のふゆ」もほぼ同値である点は興味深いです。
まとめ
以上，まとめに入ります。
「黛冬優子が理想とするふゆ」とはどんな存在なのかを考察するため，シャニマス内のシナリオにおける彼女の1110セリフを対象にテキストマイニングを行いました。
この結果，「理想のふゆ」とは彼女が生来持つネガティブな部分を隠すためのものであり，それは我々が普段から仕事とプライベートで使い分けているものをプライベートでも仕事の面を見せているに過ぎないという考察となりました。
すなわち，黛冬優子は「本当のふゆ」を見せ，それを認めてくれるだけの人がこれまでいなかった結果生まれたのが「理想のふゆ」であり，プロデューサーやストレイライトのメンバーという「本当のふゆ」を見せてもいい人にようやく出会えた女の子である。と私は考えます。
彼女のシナリオはこれからどんどん増えていくでしょうし，今現在もまだ収集していない彼女のセリフがたくさんあります。
これらのセリフをシナリオ毎に分類し，彼女の心理や言葉，考え方がどのように変化していくかも今後検討していきたいですし，シャニマスの他のアイドルは他シリーズのアイドルのセリフを用いたテキストマイニングも今後行っていきたいです。
それでは，これにて本記事を締めさせていただきます。
統計の力で，アイマスがもっと好きになる。
紅木弘がお送りしました。
