アイマスを愛するプロデューサーの皆様および統計沼に沈まれている皆様。
将来の夢はアイマスおじさん。
本業と副業を一纏めにしたプロデューサー。
紅木弘です。
今回はとある方からアイマス統計に関するご質問をいただきましたため,
それについて回答させていただく内容となっております。
質問の内容は過去に掲載しました
シンデレラガール総選挙と人気の関係に関する質問となっております。
idolmaster-statistics.hatenablog.com
なお,本記事は統計的な内容ではなく,私見が存分に含まれていることはご留意ください。
また,回答の関係上,質問の順番を変えていることについてもご留意ください。
- 「人気」の定義についての見解
- 「浮動票が人気に与える影響」についての見解
- 総選挙は人気を表す指標にはなりにくいのではないか。
- 「単純な人気投票と言えない理由」に課金とCVの有無について挙げられているのですが、それが過去のデータから平均順位や変動率考慮すると解消される理由
- なぜ「総選挙を本質として人気投票である」と考えられたのか。
「人気」の定義についての見解
確かに,まずはこれを定義しなければいけなかったなと反省しております。
正直なことを言えば,
これが知りたいからアイマス統計をしている
といっても過言ではないのですが,
私は「人気」とは客観的なものである
と考えております。
逆に,主観的なものは「愛」です。
担当Pは「人気」があるから担当をしているのではありません。
「愛」があるから担当をしているのです。
そして,その「愛」が集まった結果が「人気」であるというのが私の主張です。
である以上,
「人気」とは人数と時間とお金の関数である。
というのが私の中の定義です。
もっとはっきり言えば,
何人がどのくらいの時間を費やしいくらつぎ込んだか。
であると考えております。
もちろん,これらが単純な和や積で表されるとは思っておりません。
ですが,変数としてはこの3つであると考えております。
シンデレラガール総選挙で言えば,
担当Pの人数。
担当Pが担当に票を入れてもらうために行った選挙活動に費やした時間。
担当Pが担当に票を入れるために支払った金額(課金)の合計額
の変数により人気は決まると私は定義しております。
言うなれば,組織票の数が「人気」を示すバロメーターであると考えております。
繰り返しますが,これらが単純な和や積で表されるとは思っておりません。
しかしながら,
そのアイドルには時間とお金を費やす価値があると考える担当Pが多ければ多いほど,そのアイドルは「人気」がある。
というのが私の根本にあります。
これらの変数をどのように組み合わせて人気を示す関数としてモデリングするかが
私のアイマス統計に対する最終目標の1つです。
「浮動票が人気に与える影響」についての見解
先程のように人気を定義すると,浮動票は主に
担当Pが担当に票を入れてもらうために行った選挙活動に費やした時間によって影響する票です。
しかしながら,現実には費やした時間が多ければ浮動票がそれだけ多く得られるわけではありません。
センセーショナルな宣伝活動によって一気に注目され,浮動票が集まったという例は多々あります。
一方で,これらの宣伝活動によってそのアイドルのことを知り好きになることで,担当やファンになり,次回の総選挙ではそのアイドルに票を入れるということが起これば,これは次回以降の組織票を増やすことに貢献したと言えます。
したがって,
浮動票は現在の人気には影響せず,未来の人気に影響する。
というのが私の見解です。
そして,それを確かめるための手法が,
以前の記事でも述べた,平均値と中央値,(平均)変動率であると考えております。
総選挙は人気を表す指標にはなりにくいのではないか。
質問者様がこう考えられた理由として,
- 票数は支持率を反映しているのか否か
- 複数所持している投票券(有限)の配分をPが調整できる
- 浮動票が結果に与える影響の大きさ
をあげておられます。
票数は支持率を反映しているのか否か
支持率という言葉をどう捉えるかという問題になる気がしますが,
確かに,
担当だから,好きだからといって,そのアイドルに票を入れるとは限りません。
それは,以前の記事で述べたように,
CVの問題や以前の総選挙の結果,そのときの環境などによって有限の票をどう入れるかが変わってくるからです。
である以上,
大多数のプロデューサーが好きだけど票が入りにくいアイドルが存在する。
という現象が生じる可能性も十分あり得ます。
しかしながら,
総選挙において票というのはとても重いものです。
時間とお金を費やして手に入れた有限の票をどのように投票するのかには,
そのプロデューサーの意思が含まれています。
したがって,その意思が票を入れるという決断をしなかったアイドルと票を入れたアイドルには,どんな理由であれ,優先順位がつけられたこととなります。
総選挙の順位とは言うなれば,
プロデューサー毎の優先順位がまとまった結果です。
である以上,
大多数のプロデューサーが好きだけど票が入りにくいアイドル。
というのが人気があるのかという大問題は
私は疑問を持たざるおえません。
複数所持している投票券(有限)の配分をPが調整できる
これについても上記のように
その配分こそがプロデューサーの意思であり優先順位です。
ですので,むしろ
この配分には「人気」に対する意味があると考えております。
浮動票が結果に与える影響の大きさ
先に述べた「浮動票が人気に与える影響」についての見解でお話ししましたので割愛しますが,
過去の総選挙の結果を踏まえた全体を考慮すれば
総選挙の結果は浮動票の影響が小さくして,人気を見るのに十分な指標になり得る
と考えられます。
以上。総選挙が人気を示す指標になり得ないとした理由に対する私の考えになります。
まとめますと,
総選挙の順位とは,プロデューサー毎の意思と優先順位の結果の集合であり,
その都度毎の結果だけでは人気を示す指標にはなり得ないが,
過去の結果も踏まえた全体を見れば,人気を示す指標に十分なり得る。
というのが私の主張です。
「単純な人気投票と言えない理由」に課金とCVの有無について挙げられているのですが、それが過去のデータから平均順位や変動率考慮すると解消される理由
何度も申し上げますが,
私は人気を人数と時間とお金の関数であると定義しております。
そして,わざわざ課金をして票を入れる浮動票の割合は非常に少ないと仮定すると,
課金して手に入れた票は組織票であると考えられます。
であるのであれば,その組織票が多いアイドルというのは
毎回の順位に変動が少ないはずです。
また,徐々に組織票が増えたのであれば,
順位の変動も急激な上昇・下降ということは起こりにくいはずです。
もちろん,浮動票が集中することで順位を大幅に上げる
ことは十分あり得ますが,
それは全体の順位から見れば外れ値となるはずです。
CVについても同様です。
CVが付く前と後の順位を見れば,そのアイドルに組織票がどのくらいあるのかを想定するのはさほど難しくありません。
以上のことから,
総選挙全体の平均値や中央値,(平均)変動率を見れば,
外れ値の有無や順位の急激な変動の有無などから
課金やCV,浮動票の影響を小さくすることができる
と考えております。
なぜ「総選挙を本質として人気投票である」と考えられたのか。
この質問をいただく前に質問者様は,
「シンデレラ総選挙は人気投票ではなく、一つのプロデュース活動」だと思っていました。だからこそ、毎回ドラマがあるのだと感じていました。
しかし、紅木さんは記事の中で「シンデレラガール総選挙は,本質としては人気投票であるはず」と記載されています。 アイドルやP間の対立を煽ることは本意ではありません。
と述べられております。
まず前提として,
私は
デレマスは他のアイマスシリーズと異なり,総選挙などで競争を促している点が面白さである
と考えております。
もちろん中には,
極端にアイドルやP間の対立を煽り,陥れるような言動をするユーザーが
残念ながらいるのは事実です。
しかしながら,
アイドルと担当Pがシンデレラガールという栄冠を勝ち取るために,
アイディアを絞り切磋琢磨しながら競い合い,成長していく姿にこそ,
私はデレマス特有のドラマがあると考えております。
そして総選挙の結果とは,互いが競い合った結果なのです。
でなければ,ここまでのドラマと感動が生まれるはずがありません。
一方で,たくさん票が集まると言うことは,
そのアイドルに興味を持ち応援したいと思った担当Pやファンが多いことに繋がります。
これを人気投票と言わずに何というのでしょうか。
シンデレラガール総選挙は担当P個人単位で見れば1つのプロデュース活動であり,
全体を見れば人気投票である。
というのが私の考えです。
なお,私は根本的には765AS(雪歩)Pであり,最近はミリシタが主職場であることを追記しておきます。
以上がご質問に対する回答となります。
そもそも,私がアイマス統計をブログおよびTwitterを用いて世に出した理由は,
データを共有し議論するためです。
さらなる発展を遂げるために必要なことと考えておりますので,
今後もご意見,ご質問等ございましたらどうぞお気軽にご連絡ください。
それでは,これにて当記事を締めさせていただきます。
統計の力で,アイマスがもっと好きになる。
紅木弘がお送りしました。